女系天皇はもはや天皇にあらず

近年、我が国の国体を揺るがす「トンデモ論」が一般国民にも浸透しつつある。私の言う「トンデモ論」とは、「女系天皇容認論」である。


なぜ女系天皇容認論がトンデモ論なのか。


まず最初に、女系天皇とはどのようなものなのかを説明したい。女系天皇とは母方の系統に天皇を持つ皇族の方が皇位に就くことを言う。現在の皇室典範においては、皇位には男系の男子しか皇位に就くことが許されていない。


我が国は二千余年に渡り男系の皇族によって、天皇の位が受け継がれてきた。今上天皇は、初代天皇とされている神武天皇から数えて百二十五代目となる。


過去には、八人十代の女性天皇がおられたが、これらの方々は全て男系に天皇を持つ「男系女性天皇」である。


しかし、近年皇族の減少に伴うマスメディア等の報道においてこれらの男系女性天皇は、「女性天皇」と呼ばれ、これが「女性天皇」と「女系天皇」の混乱を呼んでいる一因でもある。


先述の理由等で国民の中にも、「女性天皇」と「女系天皇」の違いが分からぬまま、女系天皇を容認する国民が増えてきた。


だが、「女性天皇」と「女系天皇」は全くもって別物である。


先程も申したように、これまで我が国において皇位に就かれた皇族の女性は、全て男系である。よってこれらの女性天皇は「男系天皇」なのだ。


我が国はこれまで、八人十代の女性天皇も含め、二千余年百二十五代の天皇全てが男系の天皇である。我が国の皇室はこれまでの歴史上、一度も途切れたことがなく、世界最長の王朝と言えるだろう。そして、「万世一系」という言葉に表されるように、一つの血筋を二千年以上にわたって継承し続けてきた、世界に誇るべき歴史とも言えよう。


女系天皇を認めること、それは、民間出身の人間が皇位に就くリスクがとても高くなるということでもある。つまり、どこの国のスパイかもわからない人間が皇位に就き、我が国の国体とも言える皇室を潰すということも考えられる。


天皇の歴史は「血筋の歴史」である。その血筋の歴史を無視し、天皇の血を引かない人間が皇位に就くこと、それは、天皇の歴史を破壊し日本の国体を破壊する行為である。


よって「女系天皇容認論」は「トンデモ論」と言えよう。我々日本国民は「天皇らしくない天皇」を誕生させないためにも、今ある皇室の形を護らねばならない。